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M資金詐欺は、詐欺の存在がある程度社会的に認知されてしまうと、成功する可能性が低くなってしまうため、その流行には認知度が低下する頃に復活するという傾向があり、昭和30年代から現代に至るまで、ほぼ同じ手口・内容のM資金詐欺が繰り返されている[3][4]

M資金詐欺師が目を付けるのは、企業の経営者や実業家といった、それなりに社会的地位のある人々であり、彼らが詐欺に遭ったきっかけは、ビジネス上の新規展開や業績不振の打開のために、大きな投資を必要としているが、金融機関からの借り入れが難しい状況にあった、という人々が多い。こうした情報は金融機関の与信担当者や、単件・大口ベースの金融業者から漏れた情報を、M資金詐欺師がキャッチしている場合がほとんどである。

M資金詐欺師は、被害者を信用させるためのもっともらしい小道具を作るために、財務省(旧大蔵省)内部で使用される封筒や便箋などを様々な伝を使って入手し、時には財務省の庁舎内で被害者と会うなどして、当局との関係を強く類推させることで被害者を信用させていく。また元代議士や皇族、大企業の役員等が本人が気がつかない形で(パンフレット等に)利用されることもある。

やがて、おもむろに巨額の金額が記された、偽造の“国債還付金残高確認証”などを見せる。そして多くの被害者にとって未知の書類・用語を用い、「元代議士」や「皇族」、「大企業の役員」と称する人物が実際に有資格者の前に現れるなど、多種多様な詐術を駆使して思考を麻痺させ、下記のような虚実織り交ぜた話で、被害者の欲求につけ入り、からめ取って行く。

  • M資金は、ごく限られた日本政府の高官やアメリカ政府の関係者によって運営される秘密組織によって、その一部が管理されてきた。
  • その巨額の資金(1950年代で800億円、現在では数十兆円ともされる)は、1951年の講和成立(サンフランシスコ条約の締結)により、その一部が日本側に返還され、一定の条件の下に秘密組織により適切と判断した個人とその団体に委譲され、保有資金が最大限有効に活用され今日に至っている。
  • この資金を一定の制約の下に、非常に有利な条件(利息、返済、課税)で資金委譲を受ける資格を得た者がその恩恵に与る。
  • この資金の恩恵に与る有資格者には、一定の条件を満たす人格者(社会的信用、資金管理及び経営能力、地域社会における指導力、人心掌握力などに優れる者)であることが求められる。
  • さらに、この資金の有効活用に鑑み、十分なる理解力、発想力、想像力、継続力を具えることが必須となる。
  • 交付を受けた資金の一部は有資格者が自由に利用してもよい。
  • そして、これらの資格を証明するものとして、提供資金に見合った申込金、手数料などの支払いが事前に必要となる(多くの場合、それらの申込金、手数料は提供資金よりはるかに低額に設定され、数千万円から数億円の金額である)。

これにプラスして、「M資金の移動には金融庁などの承諾」が必要で「給付対象者の銀行口座に入金された後、一部を残して某都市銀行の特殊資金口座に移され、対象者が必要とするときに現金口座に移される仕組み」などと説明し、被害者の口座にいつまで経っても巨額の資金の入金がなされない点に不審を抱かせないよう、事前に言い含めておくパターンもある。

上記の話を信じ、M資金の恩恵に与ろうとした被害者が金を用意して仲介者(詐欺師)に渡した後、その人物はそのまま行方不明になる、というケースが典型的である。時には契約の際に書かされた書類等をネタに、企業から金銭を脅し取る手口も存在する。

なかには、すぐに姿を消さずに“通常では申込金の受付から審査まで数カ月かかるが、これを加速するための運動費を政治家に提供する”といった口実で、さらに金を引き出すM資金詐欺師もいる。

多くの場合、被害者はビジネスの延長として詐欺に遭うため、事前に警察に相談しているケースは皆無であり、詐欺と気付いてからもビジネスへの影響を最低限に止めようと隠蔽に必死になるため、発覚が遅れる場合が多い。また、起死回生を巨額融資に賭けていた実業家の場合などは、そのまま致命傷となることも多い。

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